2026.08.12
商品・販促
中小企業の販促は何から始める?売上を増やすために考えたい6つのこと
販促を始めるとき、いきなり「何をやるか」から考えない
「売上を増やしたい」
そう考えたとき、
・ホームページをリニューアルする
・SNSを始める
・Web広告を出す
・チラシを作る
・パッケージを変える
といった施策を考える会社は多いと思います。
どれも間違いではありません。
ホームページを作ったことで問い合わせが来るかもしれませんし、広告を出したことで商品を知ってもらえるかもしれません。
ただ、最初から施策を決めてしまうと、その施策が本当に今の会社に必要なのか分からないままお金を使うことになります。
例えば、店頭で商品を選ぶ人がほとんどなのに、ホームページのリニューアルへ大きな予算を使うことが最優先とは限りません。
反対に、検索や広告からサービスを知り、ホームページを見て問い合わせるビジネスなら、ホームページを整えることが重要になります。
販促で最初に考えたいのは、
「ホームページ、SNS、広告のどれをやるか」
ではありません。
まず現在の商品、顧客、売れ方を確認して、どこを変えれば売上につながりそうなのかを考えることです。
この記事では、中小企業が販促を考えるときに、最初に整理しておきたいことを順番に紹介します。
1.まず「何が、誰に、どこで売れているか」を確認する
売上を増やしたいと相談されたとき、まず確認したいのは次のようなことです。
・何の商品、サービスを売りたいのか
・本来のターゲットは誰なのか
・実際に買っているのは誰なのか
・どこで売れているのか
この4つを見るだけでも、次に考えることはかなり変わります。
例えば、30代女性をターゲットにしている商品なのに、実際に購入しているのは40代、50代の女性だったとします。
ここで単純に、
「40代、50代が売れているから、そこだけ狙えばいい」
とは限りません。
会社として、これから30代との接点を増やして中長期的に顧客を育てたいのであれば、30代へ販促することにも意味があります。
逆に、短期的に売上を増やしたいのであれば、すでに購入してくれている40代、50代の顧客にもう一度買ってもらう方法を考えた方が早い場合もあります。
重要なのは、今の顧客だけを見ることでも、会社が理想としているターゲットだけを見ることでもありません。
現在の売れ方と、これから会社としてどう売っていきたいのか。
その両方を見ることです。
2.「新規を増やす」「リピートを増やす」「単価を上げる」は現状を見てから決める
売上を増やす方法として、
・新規顧客を増やす
・リピートを増やす
・客単価を上げる
といった方法があります。
ただ、これも最初からどれか一つを決めればいいわけではありません。
例えば、本来狙っているターゲットがほとんど買ってくれていないのであれば、
「なぜ買ってくれていないのか」
を考える必要があります。
そもそも商品を知られていないのか。
知っているけれど、商品の良さが伝わっていないのか。
販売している場所が合っていないのか。
価格なのか。
別の商品を選ばれているのか。
原因によって、必要な販促は変わります。
一方、本来狙っているターゲットがすでに買ってくれているのであれば、その人たちへの認知をさらに広げる方法もあります。
リピート性の高い商品なら、もう一度買ってもらう仕組みを作ることもできます。
単発で購入される商品やサービスなら、新しい顧客を継続的に獲得していく必要があるかもしれません。
つまり、
「売上を増やしたいから新規顧客を増やそう」
と決める前に、今どのように売れているのかを確認することが大切です。
3.ホームページ、SNS、広告をバラバラに考えない
販促でよくあるのが、
「とりあえずホームページを作ろう」
「SNSをやった方がいいらしい」
「広告を出してみよう」
と、一つずつ施策を増やしていくことです。
それぞれの施策に効果がないわけではありません。
問題は、それぞれがバラバラな「点」になってしまうことです。
例えばWeb広告を出す場合を考えてみます。
広告だけでも、
・誰に見せるのか
・どこに広告を出すのか
・何を伝えるのか
・広告をクリックした後、どこへ誘導するのか
・ホームページやLPで何を伝えるのか
・最終的に問い合わせ、購入、申込みのどれにつなげるのか
まで考える必要があります。
広告の内容が良くても、クリックした先のホームページに知りたい情報がなければ離脱するかもしれません。
反対に、とても良いホームページを作っても、そこへ人が来る方法がなければ、なかなか集客にはつながりません。
SNSも同じです。
SNSでは魅力的な発信をしているのに、そこから飛んだ商品ページの内容がまったく違えば、購入につながりにくくなります。
ホームページ、広告、SNS、チラシ、パッケージ、営業資料。
一つひとつを別の施策として考えるのではなく、
「誰に、何を伝えて、どうやって購入や問い合わせにつなげるのか」
という一本の流れとして考えることが大切です。
4.ターゲットは、必要以上に細かく作り込まなくてもいい
販促を考えると、
「まずペルソナを作りましょう」
と言われることがあります。
例えば、
・34歳女性
・子どもが2人
・世帯年収700万円
・休日は家族でショッピング
・SNSで情報収集する
といった架空の人物を細かく設定する方法です。
もちろん、ペルソナを作ることが役立つ場合もあります。
大規模な広告やプロモーションを行い、多くの関係者で同じ顧客像を共有する場合などは、具体的な人物像を作る意味があります。
ただ、中小企業の販促で必ずここまで細かく設定する必要があるとは限りません。
例えば、
・30代女性、子育て中
・地域の中小製造業
・企業の販促担当者
くらいでも、施策を考えるには十分な場合があります。
むしろ、架空の人物を細かく作り込みすぎると、
「なぜこの人はこの趣味なのか」
「なぜこの年収なのか」
と、設定を作ること自体が目的になってしまうことがあります。
ターゲットに近い実際の顧客がいるなら、その人を思い浮かべる方法もあります。
「あの取引先の担当者だったら、これを見てどう思うだろう」
「あのお客様だったら、何を理由に買うだろう」
と考えた方が、具体的なアイデアが出る場合もあります。
大切なのは、細かいペルソナを作ることではありません。
誰に売りたいのかを、社内や制作会社が理解できる程度まで具体的にすることです。
5.最初にやる施策は「購入や問い合わせを判断するときに重要な接点」から考える
販促について考えていくと、
・ホームページを改善したい
・SEOもやりたい
・広告も出したい
・SNSも始めたい
・パッケージも変えたい
・店頭POPも必要
・営業資料も直したい
と、やりたいことが増えていくことがあります。
もちろん、予算も人も十分にあれば、複数の施策を連動させて進める方法もあります。
ただ、中小企業ではすべてを一度に進めるのが難しいことも多いでしょう。
その場合に考えたいのが、
顧客が買う、問い合わせる、契約するときに、何を重要視しているのか
です。
例えば、Web上でサービスを探し、ホームページを読んで問い合わせるビジネスなら、ホームページは重要な接点になります。
広告やSEOでたくさん人を集めても、ホームページでサービスの良さが伝わらなければ問い合わせにつながりません。
ホームページ制作を外部へ依頼する場合は、「ホームページ制作会社の選び方|発注前に確認したい16のポイント」で、制作会社を比較するときのポイントを詳しく解説しています。
https://shohin-promo.com/homepage-production-company-selection
一方、店頭で初めて商品を見て、その場で購入を判断する商品なら、ホームページよりパッケージやPOPの方が重要かもしれません。
営業担当者が顧客へ説明し、商談で契約するビジネスなら、営業資料を整える方が売上に近い場合もあります。
採用なら、会社案内を全面的に作り直すより、実際に働いている人や職場の雰囲気をSNSで見せる方が効果的なケースもあります。
つまり、
「SEOとSNSはどちらがいいのか」
「ホームページと広告ならどちらを先にやるのか」
という一般的な正解があるわけではありません。
商品やサービスが購入されるまでの流れを見て、
最終的な判断に強く影響するところから整える
という考え方が一つの基準になります。
6.最初から大きくやらず、小さく試す
販促は、実際にやってみないと結果が分からないことがあります。
それなら、できるものは最初から大きくやらず、小さく試した方がリスクを抑えられます。
例えばホームページの反応を改善したいからといって、いきなり全面リニューアルする必要はありません。
デザインはそのままでも、
・ファーストビューのコピーを変える
・商品説明を分かりやすくする
・問い合わせへの導線を変える
・ボタンの位置や伝える内容を変える
だけで、反応が変わる可能性もあります。
広告も同じです。
最初から大きな予算を投入するのではなく、小さな金額でいくつかの広告を試し、反応が良いものへ予算を増やしていく方法があります。
POPなら一部の店舗や商品だけで試してみる。
SNSなら、無理に毎日更新すると決めず、社内で続けられる範囲から始める。
中小企業では、一つの施策を大きく外したときの負担も小さくありません。
だからこそ、
小さく試す
↓
結果を見る
↓
良ければ広げる
↓
うまくいかなければ別の方法を試す
という進め方が現実的です。
販促を始める前に「どうやって効果を見るか」も決めておく
小さく試すためには、やった後に効果を判断できるようにしておく必要があります。
例えばWebなら、
・問い合わせ数
・資料請求数
・購入数
・広告のクリック数
・ページへのアクセス数
などを見ることができます。
店頭施策なら、
・対象商品の販売数
・クーポン利用数
・QRコードの読み取り数
・キャンペーンへの参加数
など、施策に合わせて確認する方法を考えます。
すべての販促効果を正確に数字で測れるわけではありません。
それでも、
「何を見て、この施策を続けるか判断するのか」
を始める前に決めておくと、次の判断がしやすくなります。
「なんとなく良かった気がする」
だけで終わらせないためにも、できる範囲で効果を確認できる仕組みを作っておきましょう。
販促は「どの施策が一番いいか」ではなく、考える順番が大切
ホームページ、SEO、SNS、広告、チラシ、POP、パッケージ。
どの施策にも、それぞれ役割があります。
だから、
「中小企業ならSNSをやるべき」
「今はWeb広告が一番いい」
「ホームページをリニューアルすれば売上が伸びる」
と一つの施策だけで決めることはできません。
販促を始めるときは、まず、
・何の商品、サービスを売りたいのか
・誰に売りたいのか
・実際には誰が買っているのか
・どこで売れているのか
を確認する。
次に、
・新規顧客を増やすのか
・既存顧客のリピートを増やすのか
・客単価を上げるのか
・新しいターゲットへ広げるのか
など、今の会社に必要な方向を考える。
そのうえで、
顧客が購入、問い合わせ、契約を判断するときに重要なところから施策を選ぶ。
そして、できることは小さく試し、結果を見ながら広げていく。
この順番なら、「とりあえず何かを作る」よりも、限られた予算や人員を使う場所を決めやすくなります。
ホームページ、SNS、広告を作る前に、販促の方向を整理する
制作会社にホームページを依頼すれば、ホームページを作るための提案をしてくれます。
広告会社に相談すれば、広告を使った方法を提案してくれるでしょう。
それぞれの会社が、自社の専門分野から提案すること自体は当然です。
だからこそ、その前に発注する企業側で、
「誰に、何を、どう売っていきたいのか」
という大きな方向を持っておくことが重要です。
方向が決まっていれば、
ホームページでは何を伝えるのか
広告では誰に届けるのか
SNSでは何を発信するのか
パッケージでは何を伝えるのか
という各施策にも一本の筋を通しやすくなります。
何を作るかを決める前に、まず売り方を考える。
それが、販促を始める最初の一歩です。
商品、サービスの売り方から相談できます
「売上を増やしたいが、何から始めればいいか分からない」
「ホームページ、SNS、広告のどれをやるべきか迷っている」
「いろいろ販促をしているが、施策がバラバラになっている」
「制作会社へ何を依頼すればいいのか決められない」
このような場合は、中小企業の商品、販促相談室の「商品、サービスの売り方相談」でご相談いただけます。
現在の商品、サービス、顧客、販売状況などを確認したうえで、誰にどう売るか、どの販促施策を優先するか、最初に何から取り組むかを一緒に整理します。